国際バカロレア(IB)プログラムについて
今回は少し真面目な話
国際バカロレアプログラム
について書きます
国際バカロレア(通称IB:International Baccalaureate)は、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか?安倍政権下で行われているアベノミクスの「成長戦略」の中に、このIBの認定校を2018年までに現在の30校ほどから200校まで増やすという目標を掲げております。
海外の大学へ進学する際にも、このIB認定校のプログラムを受けていると有利になることもあります。
日本でも注目されている国際バカロレア(IB)とは一体どのようなものなのでしょう?
IBとは何か?
海外ではグローバル教育の基準ともなっているIBとはそもそも何なのでしょうか?IBは1968年にスイスのジュネーブで設立された非営利団体でした。この機関が運営する教育プログラムが国際バカロレアということです。高校卒業は各国バラバラの基準で運営されており、同じ高卒でも、先進国と発展途上国とでは大きな実力差があります。IBが運営する教育プログラムでは、こうした国による格差をなくし、世界共通の大学入学資格を作ろうというものです。
こうしたグローバル人材は、各国と協調をとり、世界平和に貢献する必要があると教育プログラムの中でも提唱しております。IBの教育は、世界的な視野を持ち、各国共通の課題に取り組むグローバル人材のエリート教育です。
プライマリーイヤープログラムPYP
(Primary Years Programme)
PYPは3~12歳までを対象としたもので、主に精神と身体に関するカリキュラムが重要視されております。次の命題に向かって、教育されます。
- 私たちは誰なのか
- 私たちはどのような時代と場所にいるのか
- 私たちはどのように自分を表現するか
- 世界はどのような仕組みになっているのか
- 私たちは自分たちをどう組織しているのか
- この地球を共有するということ
3~12歳にしては視野が広く、想像するのが難しいものもあります。これらから、世界の仲間と共に共存していく必要性を学んでいきます。
また、日本の幼稚園、小学校に当たるので、教科も同じような内容にものも多いのですが、芸術の科目を重視していることが注目できます。命題の中にもある「自分を表現する」ということに芸術が採用されております。ここは日本人があまり得意としていない部分ですね。
ミドルイヤープログラムMYP
(Middle Years Programme)
11歳~16歳までを対象としたプログラムで、PYPからの流れを汲んだ教科が用意されております。
- 言語A
- 言語B
- 人文科学
- 理科
- 数学
- 芸術
- 体育
- テクノロジー
さらに、これらの強化を混合したものを以下のもので履修します。
- 学習の方法(approaches to learning)
- コミュニティーと奉仕活動
- 人間の創造性
- 多様な環境
- 保健教育と社会性の教育
全体的にプログラムの内容を活かした社会貢献や他の違った環境を受け入れることができるような人間になるといった、広い視野を持った人材育成を行っております。これも日本人には足りない部分で、自分や周りと少しでも違うと排除したりすることのないよう多様な人材を認めることができる人間になることを目標としております。これは、国際社会においては必要不可欠です。
ディプロマ・プログラム
(DP)
DPは16歳~19歳までを対象としたプログラムです。2年間の履修の後、最終試験を経て、大学入学資格であるディプロマが与えられます。このディプロマ最終試験は、日本でいう所のセンター試験に当たるものと考えられます。
この中で、日本の教育との大きな違いは、文学芸術分野と宗教分野の履修が重要視されていることです。日本の学校教育ではどちらかというと端に追いやられているような分野です。これは、グローバル人材になろうと考えた時に避けて通れません。特に宗教は自国の宗教だけに理解があるというだけでは、グローバル人材とは言えません。また、芸術分野はより人間らしい感性を磨くのにとても重要です。人の気持ちが分かるといったIBの目指す人にとってなくてはなりません。
これは、日本ではあまり重要視されていませんでしたが、会社の命令であれば、法律違反や、犯罪も犯すような風潮が以前あったように、「自分は言われたことだけやればいい」というような他動的な人材の育成の防止にも役立ちます。より、人間らしく、正しい道を行くことができる感性を持つ人材へと成長させるにはこの芸術分野は必要不可欠となります。
IBディプロマの採点方法
IBディプロマの採点方法は6科目から1から7で得点をもらいます。その後、表現力や知識など多角的な採点を行われて、7段階の総合評価が出されます。その総合評価は以下の通りです。
【7】Excellent Performance
【6】Very Good Performance
【5】Good Performance
【4】Satisfactory Performance
【3】Mediocre Performance
【2】Poor Performance
【1】Very Poor Performance
この7段階の評価は世界基準となりますので、例としてアメリカのアイビーリーグに属するような名門大学を受ける場合は、7以上の成績が必要といった条件が日本でIBディプロマを取得しても適用されるということです。
IBディプロマを取得した後は?
大学入学資格であるIBディプロマを取得した後は、大学の入学試験を受けて、大学へ入学します。近年では日本国内でもIBディプロマによる大学入学選抜入試が行われております。その入試内容も、小論文のような絶対的な答えのない問題ばかりです。大学の入試でもこうした考える力がついているのかが試されるのがIBなのです。
マレーシアでのIB認定校
マレーシアではIBについてどのように扱われているのでしょうか?IB認定校は100校ほどあり、英語によるIBカリキュラムが組まれております。日本のIB認定校と違い、他民族国家のマレーシアは、海外の大学へ進学させるといったグローバル教育に積極的です。また、日常的に英語を使う機会がたくさんあるため、欧米の大学へも日本から進学するよりもハードルは低くなります。こうした部分で、近年、日本からマレーシアに家族で移住し、IB認定校の日本で言う高校に当たる学校へ子供を通わせる親も増えてきております。マレーシアからですと、大学ランキングでも上位のシンガポールの大学へも進学しやすくなるため、非常に注目されています。
マレーシアへ大学から進学するのもいいですが
マレーシアへ大学から留学をするのもいいですが、IB認定校へ編入をするという手段もあります。IBで成績上位であれば、アメリカやイギリスへの進学も考えることができ、様々な夢が広がっていきます。マレーシアは現在の日本から比較すると、国際性と言う意味では桁違いだと考えられます。
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